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家族の愛が父を支えるバリアフリーマンションリフォーム
リビング ダイニングキッチン 浴室 洗面化粧台 トイレ
大和市T様邸
バリアフリーマンションリフォーム
大和市 T様邸 ご主人70代 奥さま60代
ある日突然、家族に介護が必要になる状態に。
現代の日本ではそんな状況も他人事ではありません。
そのとき家族は家で介護を受ける人と介護する人の負担をいかに少なくするのかという問題に直面します。
今回ご紹介するT様ご夫妻もそんな問題に直面した当事者。
ご主人の介護が必要になったとき、奥さまののみならずご結婚されている長女様家族、次女様家族の全員で話し合い、家族全員で家での介護を前提にしたバリアフリーリフォームを決断されたのです。
【写真】袖壁などの仕切りを取って広々としたLDKにリフォーム。LDK壁・天井無地クロス=トキワ TWS8112、リビング・洋間アクセントクロス(レンガ柄)=サンゲツ SP2902 エアコン=ダイキン2.2kw
【写真】リフォーム前はリビングの隣に和室のついた仕切られた空間
以前はこの近くのマンションで暮らされていたT様ご夫妻。
昨年夏にご主人が体調を崩し、車いすの生活に。
しかし継続入院をしなくても、リハビリに通えば家庭での生活ができるということになりひと安心。
ところが問題だったのは今まで住んでいたマンションにはエレベーターがついていなかったことです。
T様の住まいはマンションの4階。これでは家で暮らせるとしても外出は制限され、リハビリにも通うこともできません。
そこで家族全員でこれからの暮らし方を検討した結果、近所のエレベーター付きマンションに暮らされていた長女様家族と住まいをトレードすることに。
そうすることでご主人も家族のサポートを受けながら家で暮らすことができ、リハビリにも通うことができます。
家の中ではご主人が自由に動けるようにしてあげたい!
マンションの間取りは2LDK。LDKに隣接した和室と玄関隣の洋室があり、夫婦二人で暮らすには十分な広さです。
しかし長女様家族とトレードしたマンションは築40年を越えていたため、
バリアフリーという概念が浸透しておらず、車いすで暮らすには支障がありました。
家の外への移動はしやすくなったものの「家の中ではご主人が自由に動けるようにしてあげたい」という家族の思いから決断されたのが今回のリフォームでした。
「介護用の電動ベッドを置かなければならないので、大急ぎで引っ越ししました。近所なので引っ越し屋さんは頼まず家族で荷物を運び込んだんですが、それがもう大変で。ただ引っ越しのおかげで断捨離できましたけどね」(奥さま)
【写真】和室をすっきりとした洋間に変更。好みの柄のアクセントクロスも貼り、雰囲気が一変。壁・天井無地クロス=トキワ TWS8112、リビングアクセントクロス=サンゲツ SP2902、フローリング=大建工業 フォレスティアJAクリアオーカーY
T様夫妻にとって幸いだったのは長女様家族同様、次女様家族も同じエリアで暮らしていたことです。
また今回のリフォームのキーマンにもなったのが次女様でした。
たまたま奥さまのご友人が弊社でリフォームしたのをご存知だった奥さま。
次女様家族がマンションリフォームをする際、弊社をご紹介いただきました。
そして今回のリフォームの依頼先を決める際に決め手となったのが、次女様家族のリフォームを身近にご覧になっていたことです。
「次女の家のリフォームで見ていましたし、全然知らない会社に依頼するのも心配でしたから。
実際にアートインテリアさんにお願いしてみて、その対応のよさには満足しています。
なにしろ反応が早いんです。相談するとすぐに内見に来てくれて、ここはこうするとくれくらいかかるとかここをこうすればもっと使いやすくなるとか、具体的なことをお話してくれました。
こちらは素人で工事のことなど分かりませんけど、目安になる工事費なども説明してくれたので納得もできましたし、安心しますね」(奥さま)
今回は以下の施工をさせていただきました。
システムキッチンの入れ替えとキッチンスペースの変更
【写真】「作業スペースの上に吊戸棚がせり出していて、背の高い娘はときどき頭をぶつけたりしていたんです。明るくて使いやすくなりました」(奥さま)
【ビフォー】
【ビフォー】
【アフター】
【写真】元は仕切りのあった独立型のキッチン。仕切りを取り払い、元和室の押し入れをつぶして冷蔵庫置き場に変更。吊戸棚を撤去しキッチンの場所ふさぎだった冷蔵庫を移動させたおかげで、可動域が広がり作業がラクにできるように。換気扇の位置も変わったので、見た目もすっきりとした印象になりました。キッチン=TOTOミッテ、床=サンゲツ クッションフロアHM11120サンゲツ
洗面・浴室リフォーム工事
【写真3点】狭かった洗面台は最新のモデルに入れ替え。浴室は洗面室との間に高い段差がついていましたが、その段差を可能な限り低くして新しいユニットバスに入れ替えしています。「私たちはシャワー生活なのですが、浴槽にひびが入っていたので次にここで暮らす人のことも考えて、この際に直すことにしました」(奥さま)。洗面化粧台=TOTOVシリーズ、浴室=TOTOリモデルバスルームWYシリーズ、洗面室壁・天井クロス=トキワ TWS8157、床=サンゲツ クッションフロアHM11050サンゲツ
バリアフリートイレ
【写真】狭かったトイレは便器の両脇にしっかりと体重を支えられる手すりの付いたバリアフリートイレに。便座の位置が低いので、ご主人が利用後に立つ際には介助が必要。「父の目標はお風呂とトイレに自分で入れるようになること。三歩でも一人で動けるようになれば、できるようになるはずなんです」(次女様)。トイレ=TOTO ピュアレストQR ウォシュレットS、壁・天井クロス=トキワ TWS8157、アクセントクロス=リリカラ LB9286、床=サンゲツ HM11124
【写真】LDK隣にあった板間付きの和室はフローリングの洋室に変更。押入れをつぶし、障子も取り外しました。ここにはベッドを2台置いて、LDKとひとつながりになる寝室に。
フローリングにしたことでご主人は車椅子でLDKから廊下を自由に移動できるようになりました。
LDKや廊下のフローリングは濃い茶色ですが、あえてここは明るい茶色にして、空間に変化を持たせています。
壁・天井のクロス貼り替え
今回のリフォームでは、LDK全面と廊下、洗面、トイレ、洋室の壁と天井のクロスを全面貼り替え。
クロスの柄は次女様の長女さんと奥さまの3人で弊社にお越しいただき決められました。
色のベースは薄いグレーですが、スペースごとにアクセントクロスを貼ることで空間に変化を付けました。リビングとベッドルームはレンガ調のクロス、洋室は糸玉のランプシェードのような柄がプリントされたクロス、洗面室はストライプ柄のクロス、トイレは針葉樹がモチーフのクロスなど。
アクセントクロスの柄はまちまちですがいずれも薄いグレーがベースになっているので、空間全体に統一感が生まれました。
T様ご家族とスタッフで記念撮影
「週1回リハビリに通っていますが、この家で暮らすようになってからは家でも日常的にリハビリをするようになりました。
早く筋力を取り戻して、新しいお風呂やトイレに自分では入れるようになりたいですね」とご主人。
「今回リフォームして本当によかったです。今より歳をとって、体力的も気力も落ちてしまったら、このようなリフォームができたかどうかわかりません。夫が車椅子の生活になったのがきっかけですが、このリフォームをしたことで私の気分もリフレッシュできました。キッチンもすっきりして家事もラクになったようです」と奥さま。
おふたりにはお孫さんが5人。「よくじいじの車椅子を押したり、ばあばのお手伝いもしています」(次女様の長女)。ご夫妻の近隣に住む長女様家族、次女様家族とは日常的にコミュニケーションがあり、皆さんでご夫妻の暮らしをサポートしているそうです。
バリアフリーリフォームで暮らしやすくなった家。
この家では3つの家族が自然に交流を重ねる、にぎやかな日々が続いていくことになるでしょう。